コレクション: Events presented themselves to me in their logical sequence (1989)

何回となく加筆し、それでも未完のまま終わってしまった書き手、あるいは同じ様に挑戦しても途中で断念してしまう創作者もいるのではないだろうか。

とは言え、わたしは、その様な行為を無駄とは考えない。すぐに頭に浮かんだのが、ポール・ゴーギャン(1848-1903)の、《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》(1897-98)の作品。描かざるを得なかったのは、タヒチの夜空を見ているうちに、宇宙に魅了され、未知の世界と感応したからではなかったか。創造することとは、捕らえられないと思っていたことでも、それを呈示できるかも知れないと信じ、冒険に果敢に挑戦すること。つまり、初めて目に見えるようにすることに挑戦することと言える。