コレクション: Perceiving by Sight (1994)

最初の作品〈Shot by a Sight〉(1988)を発表してから4年が経過した時に生まれた作品の〈Perceiving by Sight〉。人間の瞳孔がどの様に動くかを機械で読み取り、そこで得られたデータを図式化したものである。

今まさに対象となっている人物や事物の、全体あるいは部分を見て把握する行為に注目すると、あくまでも、その都度、その都度の、一回限りの把握方法であることを知れば、誰もが衝撃を受ける筈。そうなる理由が、人間の視点が、その時の心の有り様、身体の調子等に全て影響されて動くことが必須だからである。同じ素材を見せられても、瞳孔の軌跡が明らかに違ってくることを知っただけでも、視覚に対する興味がより強くなっていくことを感じる。